最近耳にするようになったVPNですが、まだまだ知らない方も多いと思います。
ものすごーく簡単に言っちゃえば、インターネット(公衆の場)に自分だけのプライベートな道を作って情報を行き来するようなイメージ。
情報は暗号化されているので、中身を外から見ることが出来ないのです。
VPNとは、Virtual private networkの略で、仮想プライベートネットワークと呼ばれています。
以前は拠点間の情報のやりとりを専用線よりも安く構築できるという理由から、主にビジネス向けに使われることが多かったのですが…
近年では、セキュリティーとかプライベートを気にする方達も増えてきました。
今日はそんなVPNの便利な使い方についてお話ししましょう。
VPNは先にご案内した通り、インターネット上に仮想ネットワークを作り、鍵をかけて通信する仕組みを使っています。
昔ながらの通信をそのまま使っていると、通信している内容が第三者に丸わかりなんです。
例えば、メールの暗号化を使わないで相手に送ったとします。
「こんにちは、お元気ですか。。。」
すると、相手に到着する過程で
「こんにちは、お元気ですか。。。」
という内容をある方法を使うことで、第三者から見られてしまうという問題が発生します。
最近では、こういった事を防止するうえでSSLという暗号化技術でメールに鍵をかけ、鍵を持つ者以外見られない仕組みを作っています。
しかし、メールだけがインターネットで通信されている訳ではなく、いろんな重要な情報の入ったファイルや映像など様々なものがインターネットを行き来するようになった今だからこそ、VPNが利用されるようになった訳なんです。
VPNは自分と拠点間をつなぎ、暗号化された情報を仮想チューブの中を通って届けられます。
このため、目の前を情報が流れていっても暗号化されたものは復元が難しく第三者に漏れる心配が無い訳なのです。
個人情報のやりとりや、クレジットカードの情報、ログインパスワードなどもVPNを使うことによって外に漏れ出ることを防いでいる訳なんですね。
では、VPNの仕組みを少しだけ見てみましょう。
VPNは互いにユーザー名やパスワード、暗号鍵などを持っていて、データをカプセルのようなものにしてデータを送っています。
これらはVPNの専用のポート(識別番号)によって通信を行うために、セキュリティーが強化された環境でも安心して通信が行えます。
代表的にものでは、ドコモのspモードで通信した場合、通常の方法でファイル送信をしようとすると、ポートが閉じているためにファイルの送受信ができませんが、VPN接続をする事でこれを回避できると言う訳です。
また、お客様のルーターによってはこのポートが標準で閉じているものが多い事や、ご契約の通信会社(プロバイダー)によってはポートを開放すらしていない場合があります。
こんな時こそVPNと言う訳なんですね。
そしてもう一つ。
VPNはVPNサーバーを介して通信を行うため、自分が接続しているVPNを相手先のVPNサーバーが割り当てるIPアドレスが使用されるため、本来自分が接続している通信会社のIPアドレスを伏せて通信する事ができるため、匿名性の高い通信が行えるという便利さもあります。
その逆で、VPNが固定IPを払い出す設定の場合では、お互いに固定IPでの接続以外の許さないルールにすることで、更に強固なセキュリティーも可能になる訳です。
また、VPNの仕組みを使えば、海外サーバーを介して通信する事により、現地のプロバイダ契約が無くても、その国のIPアドレスで通信することができるようになり、海外からの検疫が厳しい国などでも利用する事ができるようになるメリットもあります。(一部を除く)
今では、このようなサービスを提供するVPN会社が増えています。
月額数百円から使えるというお得なものもありますので手軽にVPNを使うことができます。
無料VPNの脅威
VPNを調べると無料で使えるものもあり、お金を出さないで使えるなら… と飛びつきたくなりますよね。
でもちょっと待って!!
本当にセキュリティー大丈夫?
最近では、無料VPNをうたい、情報を抜き取る事や行動パターンを収集するものまであります。
VPNだから大丈夫と過信せずに、通信ログを取らないポリシーを約束するVPN提供会社と契約しましょう。
今までVPNの良い点ばかりをまとめてみましたが、デメリットも存在します。
いくつかご紹介しましょう。
1.VPNを使うことで情報漏洩がゼロになる訳ではない。
先ほど無料VPNでもご紹介した通り、VPNはセキュリティーレベルによって差があるため、完璧ではないと言う事も覚えておきましょう。
2.通信速度が遅くなることもある
これはVPNサーバーを介して通信を行う仕組みのため、VPNサーバーに負荷が生じると、通信速度が低下することがあります。
VPN接続時と非接続時とで通信速度に差がでるのはこのためです。
3.提供サービスによってコストが高くなる
VPNサービスを使用するにあたり、提供するサービスによっては使用者のご負担が伴うサービスでもあります。
自分にあったセキュリティーレベルで安価に利用できるサービスを利用しましょう。
当社でもセキュリティーの一環として自社サービスのご利用時のVPN接続サービスを提供しています。
また、プライベートやお仕事でのセキュリティー対策のお悩みなどもご相談いただけますのでお気軽にお問い合わせください。